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不眠と血糖値

早寝早起きが健康によい効果があるということは、すでに述べました。
早起きをして規則正しい生活をし、朝食もしっかりと食べるようになると、
非常に高い健康効果が期待できます。

一方で、睡眠不足が私たちの身体に様々な悪影響を与え、
様々な病気の原因になることもよく知られています。

睡眠不足はストレスを溜めてしまいますから、
ストレスによってもたらされる多くの病気は、
睡眠不足によっても引き起こされるということになります。

そして、最新の研究では睡眠不足が健康な人の血糖値を
20%以上も上昇させることが指摘されました。

これはアメリカの大学が1455人を対象に、
6年間にわたって調査して得られた結果です。

研究者はまず、被験者を睡眠時間の長さによって
ショートスリーパー(一日の睡眠時間が6時間未満の人)、
ミドルスリーパー(一日の睡眠時間が6時間から8時間の人)、
ロングスリーパー(一日の睡眠時間が8時間超の人)
の3つのグループに分けました。

そして、それぞれのグループに睡眠と血糖値の関連性について
アンケート調査したところ、ショートスリーパーのグループの人たちには
ミドルスリーパーのグループの人に比べて3倍以上の空腹時高血糖の症状が
見られたということです。

つまり、同じ物を食べても、8時間以上寝ている人に比べて
6時間未満しか寝ていない人の空腹時高血糖は上昇傾向にあり、
糖尿病になるリスクが高いということが分かったのです。

空腹時高血糖とは、お腹が空いているときでも血糖値が下がらない症状です。
この症状が続くとHbA1cも自然と高くなるため、血糖値のコントロールが出来なくなって、
糖尿病の大事な前症状といわれています。

寝不足と血糖値の上昇

ところで、なぜ寝不足が血糖値の上昇につながるかのでしょうか?
これは不眠によるホルモンバランスの崩れから肥満になり、
そこから糖尿病が引き起こされるということのようです。

睡眠時間が短くなったり睡眠の質が下がると、インスリンの働きを鈍くさせます。
食欲を増進させるホルモンの分泌を増やしたり、食欲を抑制するホルモンの分泌を
抑えたりすることで食べ過ぎや太りすぎを促し、糖尿病を悪化させることがわかってきました。

具体的には、睡眠不足には満腹感をもたらすといわれる
レプチンというホルモンの濃度を下げて、食欲を刺激するグレリンという
ホルモンの濃度を高めてしまいうという作用があることが原因となっています。

つまり、人は睡眠不足になると血中のグレリンという成分が増えることで空腹感が強くなり、
そのため過食になりがちなのというのです。そのようなことが続けば当然の結果として
肥満になりますから、糖尿病になりやすいということのようです。

また、肥満はイビキや睡眠時無呼吸症候群などの問題も引き起こします。
「睡眠不足→肥満→糖尿病などの成人病や睡眠時無呼吸症候群→睡眠不足」といった
負の連鎖を断ち切るためにも、血糖値が高めの方は最低でも6時間以上、
できれば8時間程度の睡眠をとるように心がけましょう。