朝日が海からのぼる

落語の魅力と早起き落語とは

落語の魅力は庶民的な生活の中にあるちょっとした笑いのセンスにあります。
落語のお噺はほとんどが数分くらいで聞き終わる短さでまとめられているので、ちょっとした気分転換として使うことができるのが便利な点です。

おすすめなのが朝の時間にちょっと聞く落語噺で、しゃれの効いたお噺を毎日少しずつ聞いていくことで、自然とユーモアのセンスを身につけることができます。
落語CDとして販売をされていたり、インターネットTVなどの落語チャンネルでは毎日多くの演目があるので、そうしたものから入ってみるというのがおすすめです。

こっけい噺「青菜」のみどころ

落語初心者にも親しみやすい噺の一つとして「青菜」というものがありますので、簡単にあらすじを説明していきます。
「青菜」は落語噺の中でもメジャーなこっけい噺として多くの場で演目とされていますので、この雰囲気がわかれば他のお噺も楽しく聞くことができるのではないかと思います。

まず物語の舞台となっているのはとある大きなお屋敷で、そこで作業をしていた植木屋さんが屋敷の主人に一緒にお酒を飲まないかと誘われることから始まります。
屋敷の主人やその奥さんは教養のある身分の人で、植木屋さんは作法を知らない庶民の代表的な性格です。

そこで主人に勧められるままに大好きなお酒や鯉の洗いなどの肴をいただくのですが、途中で「菜をおあがりかい(食べるか?)」と尋ねられ「大好物です」と答えます。

しかし主人が奥さんに菜を出すように告げると突然「だんなさま、鞍馬山から牛若丸が出まして、名を九郎判官(くろうほうがん)」というセリフを言い出します。
何のことかわからず植木屋が不思議に思っていると、主人は「義経にしておきな」とこれまた不思議な返答をします。

実はこれは夫婦の間で交わされた隠し言葉のようなもので「九郎判官」は「食らう」にひっかけて「もう食べてしまってない」ということを伝えたものです。
それに対して「義経」と言ったのも同じく「よし」とそれならしょうがないということを伝えています。

ここからがいかにも落語らしい展開なのですが、そんなことを経験した植木屋は自宅に戻ったとき屋敷の主人の真似をしようとして、同じく庶民階級の友人を家に招きます。
そこで上品な主人とのやりとりを真似しようとするのですが、友人は好き勝手なことを言って全く会話になりません。

最後のオチでは無理に植木屋が自分の奥さんに事前に覚えさせたセリフを言わせるのですが、「だんなさま、鞍馬山から牛若丸が出まして、名を九郎判官義経」と先に「義経」のネタバラシをしてしまいます。

そこで困った植木屋が最後に「うーん、弁慶にしておけ」と言ってお噺は終わります。
この「弁慶」というのは「弁慶の立ち往生」に引っ掛けた「どうしようもなくなった」という考え落ちと言われるものです。